暗号資産のしくみを、はじめての人向けにほどく
最終確認日: 2026年10月8日(法令や公的機関の説明は、変わることがあります。最新は、公式ページで見てください)
「暗号資産」「ブロックチェーン」。ニュースで聞く言葉が、何のことか、よく分からないまま、読み流している。
暗号資産は、日本銀行や、法律(資金決済法)が、決まった言葉で説明しています。そこで、その言葉をもとに、しくみをほどきます。
このページでは、この2つの言葉を、むずかしい言葉を使わずに、ほどいていきます。
暗号資産とは、インターネット上でやりとりできる、価値のある電子データです。
法律の言葉では、「財産的価値」といいます。お金に換えられる価値がある、という意味です。
日本円のような、法定通貨ではありません。法定通貨とは、国が定めた通貨のことです。
この記事では、暗号資産を、公的機関の言葉をもとに、5つに分けて、ほどきます。

暗号資産とは
日本銀行は、暗号資産を、次の3つの性質を持つものと説明しています(日本銀行)。
- 代金の支払いなどに使え、法定通貨と交換できる
- 電子的に記録され、移すことができる
- 法定通貨や、法定通貨建ての資産(プリペイドカードなど)ではない
「通貨建ての資産」とは、日本円などの通貨で、金額が決まっている資産のことです。
日本の法律(資金決済法 第2条)にも、定義があります。
電子的に記録された「財産的価値」で、不特定の人への支払いに使え、売り買いや、ほかの暗号資産との交換ができるもの、とされています。
日本円や外国の通貨、通貨建ての資産は、含まれません(e-Gov法令検索)。
国のお金(法定通貨)と、何が違うか
暗号資産は、国家や中央銀行が発行したものでは、ありません(日本銀行)。
損や失敗については、暗号資産のリスクを先に知る。起きうる損と失敗で説明しています。
ブロックチェーンという、記録の仕組み
多くの暗号資産では、取引の記録に、「ブロックチェーン」という仕組みが使われます。
これは、法律の定義とは、別の話です。
総務省は、ブロックチェーンを、ネットワーク上の端末同士を直接つないで、取引の記録を、暗号の技術を使って、みんなで分けて記録する仕組み、と説明しています。
ビットコインなどの仮想通貨(いまの暗号資産)に使われている、基盤となる技術です(総務省)。
特徴として、一部に不具合があっても動き続けること、なりすましやデータの改ざんが、難しいことを挙げています。
「できない」とは、言っていません。
たとえば、1冊の帳簿を、1か所で持つのではなく、たくさんの人が、同じ内容の写しを持つ、とイメージできます(これは、この記事のたとえで、総務省の説明ではありません)。
電子マネーや、ステーブルコインとの違い
- 電子マネー:先にチャージして使う、プリペイド方式の、電子的な支払いの手段です(日本銀行)。
プリペイドカードなどは、暗号資産に入りません(日本銀行の、暗号資産のページ)。 - ステーブルコイン:円などの通貨で、金額が決まる形のものは、日本の法律では、「電子決済手段」という別の区分です。
暗号資産の定義から、除かれています(e-Gov法令検索)。
すべてのステーブルコインが、この区分に入るかは、確認していません。
「仮想通貨」から、「暗号資産」へ
以前は、「仮想通貨」と呼ばれていました。
金融庁の研究会は、2018年12月の報告書で、呼び名を「暗号資産」に変えることを、提案しています(報告書(PDF))。
理由は2つです。国際的に、「crypto-asset」という言葉が、使われつつあること。
「仮想通貨」という呼び名は、誤解を生みやすい、という指摘があることです。
資金決済法の改正(2020年5月1日施行)で、法令の上でも、「仮想通貨」は「暗号資産」へ、呼び名が変わりました(金融庁)。
まとめ
暗号資産は、電子的に記録されて、移せて、支払いや交換に使えるもので、日本円などの通貨建てのものでは、ありません。
ウォレットや、預け方の違いは、ウォレットは必要?取引所に預ける場合との違いで説明しています。
買う画面の違いは、販売所と取引所(板取引)の違いと、購入前に見ておきたい点で説明しています。
法律の改正について(2026年10月15日確認)
金融庁の法律案要綱では、暗号資産の規制を、資金決済法から金融商品取引法へ移す、とされています(法律案要綱(PDF))。
この法律は、2026年7月に成立しました(金融庁)。
暗号資産の部分の施行日(法律が実際に使われ始める日)は、確認できていません。
移ったあとは、定義の条文の場所が、変わることがあります。

