ステーブルコインとは。暗号資産との違いと、日本での決まり
最終確認日: 2026年10月26日(登録一覧は、令和8年8月27日現在の内容です。最新は、金融庁のサイトで確認してください)
ステーブルコインと、ビットコイン。同じ「コイン」の名前なのに、同じものなのか、違うものなのか、分からない。
分かりにくいのは、ステーブルコインと呼ばれるもののうち、円などの価値に連動するものが、日本の法律で「電子決済手段」とされ、「暗号資産」とは別の登録になっているためです。
「電子決済手段」という名前が出ても、暗号資産との違いを、3つの点で言えます。法律上の分類、払い戻しの約束、会社の登録です。
ステーブルコインは、円やドルなどの法定通貨の価値と連動するように作られた、電子データです。
金融庁の2022年3月の資料は、いわゆるステーブルコインを、2つに分けています。
円などと連動した価格で発行し、同じ額での払い戻しを約束するもの(これに準ずるものを含む)は、資金決済法の「電子決済手段」です。
それ以外(価値の安定をアルゴリズムで試みるものなど)は、暗号資産として扱われます。
どちらも、国が価値を保証する法定通貨ではありません。
価格が変動して、損をする可能性があります(金融庁の登録一覧の注意書き)。
ステーブルコインの基本
次の表は、金融庁の説明と資金決済法をもとに、このサイトが整理したものです。
| 知りたいこと | 内容 |
|---|---|
| 呼び名は | 金融庁は、いわゆるステーブルコインと呼ぶ。そのうち、日本の法律で「電子決済手段」にあたるものがある |
| 価値のもとは | 円やドルなど、法定通貨の価値と連動した価格で発行される |
| 払い戻しは | 発行価格と同額での払い戻し(償還)を、約束するもの |
| 国の保証は | 国が価値を保証する法定通貨では、ない |
| 価格は | 変動することがあり、損をする可能性がある(変動する理由は、この記事では確認できていません) |
| 扱う会社は | 電子決済手段等取引業者(資金決済法に基づく登録が必要) |
暗号資産のしくみは、暗号資産のしくみを、はじめての人向けにほどくに、書いています。
暗号資産とは、何が違いますか
主な違いは、法律上の分類、払い戻しの約束、会社の登録です。
ビットコインを、暗号資産の例にして、並べます。
| 比べること | ビットコイン(暗号資産の例) | 電子決済手段(いわゆるステーブルコインの一部) |
|---|---|---|
| 法律上の分類 | 暗号資産 | 電子決済手段(暗号資産の定義からは除かれている) |
| 値段の決まり方 | 持っている人どうしの売買(JVCEA) | 法定通貨の価値と連動した価格で発行される |
| 払い戻しの約束 | 発行元がなく、約束する人はいない | 同額での払い戻しを約束する |
| 扱う会社の登録 | 暗号資産交換業者 | 電子決済手段等取引業者 |
| 登録の一覧 | 暗号資産交換業者登録一覧 | 電子決済手段等取引業者登録一覧 |
資金決済法は、暗号資産の定義から、電子決済手段を除いています(第2条)。
価値の安定をアルゴリズムなどで試みるものは、暗号資産として扱われ、扱う会社は暗号資産交換業者になります(金融庁の2022年3月の説明資料)。
ビットコインの特徴は、ビットコインとは。特徴と、買う前に確かめることにあります。
日本では、どんな決まりがありますか
扱う会社には、登録が必要です
令和5年(2023年)6月1日から、電子決済手段等取引業の制度が、始まりました。
電子決済手段等取引業を営むには、資金決済法に基づく登録が、必要です(金融庁)。
登録業者の一覧
金融庁の電子決済手段等取引業者登録一覧(令和8年8月27日現在)では、登録業者は2社です。
SBI VCトレード株式会社(令和7年3月4日登録)と、コインチェック株式会社(令和8年8月27日登録)です。
並び順は、登録番号の順です。優劣や、おすすめではありません。
一覧には、会社ごとに「取り扱う電子決済手段」の欄があります。
一覧にある電子決済手段は、会社の説明にもとづいて、法律上の定義に当てはまることを確認したものにすぎません。
金融庁・財務局は、その価値を保証も推奨もしない、と書かれています。
媒介だけを行う仕事も、制度ができました
令和8年(2026年)6月1日から、「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」の制度が始まりました。
電子決済手段等取引業者または暗号資産交換業者の委託を受けて、売買や交換の媒介だけを行う場合に、この登録で仕事ができます(金融庁)。
発行する会社は
金融庁の2022年3月の説明資料では、当時の制度で、発行と払い戻しは、銀行や資金移動業者が行うこととされていました。
信託受益権を使う仕組みは、信託会社が関わると整理されています。
今の制度は、金融庁のサイトで確認してください。
払い戻しを約束するのは、発行する側です。
条件は、商品ごとに違うと考えられるため、このサイトでは、個別の商品を取り上げません(このサイトの整理です)。
気をつけること
金融庁の登録一覧には、電子決済手段を使う人への注意が、書かれています。
- 法定通貨ではない。
日本円やドルのように、国が価値を保証するものではなく、インターネット上でやりとりされる電子データです。
- 価格が変動することがある。損をする可能性が、あります。
- 登録を受けた会社か、確かめる。金融庁・財務局のサイトで調べられます。
- 説明を受けて、理解する。
行政処分を受けているかも含めて、取引の内容とリスクを、会社から説明してもらいます。
- 便乗した詐欺や悪質商法に、注意する。
電子決済手段や、詐欺的なコインについての相談が、増えているとされています。
暗号資産全体の損や失敗は、暗号資産のリスクを先に知る。起きうる損と失敗に、まとめています。
使う前に、確かめること
使うかどうかを決める前に、次の4つを確かめます。
- 会社が、登録を受けているか。金融庁の「電子決済手段等取引業者登録一覧」で、会社名を探します。
探し方は、暗号資産の場合と同じ考え方です(金融庁の登録一覧で、取引所の登録を調べる方法)。
- 払い戻しの条件。誰が、いつ、どの額で払い戻すのかを、会社の説明で確かめます(このサイトの整理です)。
- SNSやメールの誘い。
誘いのリンクは開かず、公式のページから入ります(偽サイトやSNS勧誘に気づくための確認と、相談先)。
- 税金。下の項目を見てください。
税金は、どうなりますか
国税庁のFAQ(令和7年12月)には、電子決済手段の、取得・譲渡・期末の扱いが載っています。
ただし、載っているのは、法人税関係の章です。
個人が持つ・売るときの扱いは、この記事では、確認できていません。
個人の場合は、税務署か税理士に、確かめてください。
暗号資産の税金の確認先は、税金・法律の確認先にあります。
よくある疑問
ステーブルコインなら、値段は変わらないのですか。
変わることがあります。金融庁の登録一覧には、価格が変動し、損をする可能性がある、と書かれています。
暗号資産を扱う取引所では、ステーブルコインも買えますか。
会社によって違います。
電子決済手段の売買を業として行うには、電子決済手段等取引業の登録が必要です(資金決済法 第2条第10項、金融庁)。
暗号資産交換業とは、別の制度で、登録の一覧も別です。
扱っているかどうかは、一覧の「取り扱う電子決済手段」の欄で確かめます。
暗号資産として扱われるタイプは、暗号資産交換業者が扱います。
どれを選べばよいですか。
この記事は、個別の商品を、すすめません。比べることも、しません。
法律は、変わりますか。
2026年7月15日に、暗号資産のルールを、資金決済法から金融商品取引法へ移す法律が、成立しました(金融庁)。
電子決済手段への影響は、確認できていません。最新は、金融庁のサイトで確認してください。
次に読む
出典(確認日 2026年10月26日)
- e-Gov法令検索「資金決済に関する法律」(第2条)
- 金融庁「暗号資産・電子決済手段関係」
- 金融庁「電子決済手段等取引業者登録一覧」(令和8年8月27日現在)
- 金融庁「デジタル・分散型金融への対応」説明資料(2022年3月)
- 金融庁(暗号資産のルールを移す法律の成立。2026年10月8日確認)
- 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」
- JVCEA「暗号資産概要説明書」(ビットコイン。2026年6月17日更新)

