暗号資産の確定申告、確認の流れ。取引履歴から計算書まで

最終確認日: 2026年10月26日(国税庁のFAQは、令和7年12月版です。最新は、国税庁のサイトで確認してください)

売ったり使ったりしたことがある。確定申告のために、何を集めればよいのか、まだ誰にも聞けていない。

売却のほか、商品の支払いや、別の暗号資産との交換も、国税庁は「譲渡」として、所得の計算の対象にしています。

取引所の記録だけでは、足りないことがあるため、分かりにくくなります。

集める書類と、確かめる順番は、5つです。計算は教えませんが、順番は、ここで持ち帰れます。

確認の流れは、①自分の取引を洗い出す、②年間取引報告書を集める、③取引所の外の取引を確かめる、④評価方法を確かめる、⑤計算書にまとめる、の順です。

この順番は、国税庁のFAQをもとに、このサイトが整理したものです。FAQは令和7年12月版です。

令和8年分以降の申告に使うときは、国税庁の最新版で確認してください。

この記事では、税額の計算は教えません。申告が必要かどうかの確かめ方は、税金・法律の確認先にあります。

手順1 自分の取引を洗い出す

所得の計算が必要になる取引は、売却だけではありません。

国税庁のFAQには、次の3つが、例として載っています。

したこと 国税庁の見方(FAQの例)
暗号資産を売って、日本円にした 譲渡価額と、譲渡原価等の差額が、所得金額(FAQ 1-1)
暗号資産で、商品の代金を払った 保有する暗号資産を譲渡したことになり、所得を計算する(FAQ 1-2)
暗号資産を、別の暗号資産に交換した 交換した側の暗号資産の譲渡として、所得を計算する(FAQ 1-3。一時的に必要な暗号資産を取得した場合は、例の対象外です)

このほか、寄附(FAQ 1-4)、マイニング・ステーキング・レンディングなどで取得した場合(FAQ 1-7)なども、FAQに載っています。

この記事では扱いません。

まず、1年間に、この3つや、上のほかの項目にあたることがなかったかを、書き出します。

いつの年の収入にするかは、原則として、暗号資産の引渡しがあった日の属する年です。

選択により、契約をした日の属する年にもできます(FAQ 2-1)。

手順2 年間取引報告書を集める

国内の暗号資産交換業者を使った取引は、年間取引報告書で、金額を確かめられます。

国税庁は、平成30年1月1日以後の取引について、交換業者に、この報告書の交付をお願いしています。

平成29年以前は、交付されない場合があります(FAQ 2-7)。

手もとにないときは、交換業者に、(再)交付を依頼します。

報告書に載っていること

FAQ 2-9によると、報告書には、次の項目が載ります。様式は、業者によって違います。

項目 内容
年始数量 1月1日現在の保有数量
年中購入数量・金額 その年の購入数量と、購入金額(取得価額)
年中売却数量・金額 その年の売却数量と、売却金額
移入数量 購入以外で口座に受け入れた数量
移出数量 売却以外で口座から払い出した数量
年末数量 12月31日現在の保有数量
損益合計 証拠金取引の損益の合計額
支払手数料 その年に、業者へ支払った手数料

複数の会社を使ったときは、会社ごとに、報告書を集めます。

届いたら、年始数量から年末数量まで、自分の記録と合うかを、見ておくとよい、と運営者は考えます(運営者の考え)。

手順3 国外の業者と個人間の取引を確かめる

国外の業者や、個人間の取引は、国内の交換業者の年間取引報告書とは別に、自分で確かめます(FAQ 2-7)。

国税庁は、取得価額や売却価額を確かめる方法として、次の例を挙げています。

  • 購入や売却に使った、銀行口座の出金・入金の記録を見る。
  • 取引の履歴と、交換業者が公表する取引相場を使う。

個人間の取引では、主に使っている交換業者の取引相場を使います。

確定申告のあとで、正しい金額が分かったときは、修正申告または更正の請求で、内容を訂正します。

取引の履歴を残していない場合の扱いも、FAQ 2-7に、書かれています。

手順4 評価方法を確かめる

売却の所得を計算するには、譲渡原価が必要です。

その基礎になる、年末の保有分の評価に、国税庁は「総平均法」か「移動平均法」を使うとしています(FAQ 2-4)。

評価方法は、暗号資産の種類ごとに、選びます。

届出をしなかった場合の評価方法は、総平均法です(FAQ 2-5)。

届出が必要なのは、次の2つの年分です。初めて暗号資産を取得した年分と、違う種類を取得した年分です。

期限は、その年分の確定申告期限(原則、翌年3月15日)です。

あとで変えたいときは、変えたい年の3月15日までに、承認の申請が必要です(FAQ 2-6)。

過去に、評価方法の届出をしたかどうかを、確かめます。

手順5 計算書にまとめる

国税庁は、「暗号資産の計算書」を、Excelで公開しています。

移動平均法用と、総平均法用の、2種類です。

国税庁のページは、年間取引報告書を使って計算するときは、総平均法用を使うよう案内しています。

移動平均法を届け出ている場合の使い方は、この記事では確認できていません。

国税庁のページとFAQ 2-4で確かめてください。

報告書の決まった欄を、計算書に入力すると、所得金額を計算できます(FAQ 2-8)。

入力する欄と計算の例も、そこにあります。この記事では、計算の数字は載せません。

計算書は、国税庁の暗号資産に関する税務上の取扱い及び計算書についてのページに、あります。

所得の区分と、必要経費

暗号資産の取引で出た利益は、原則として、雑所得(その他雑所得)に区分されます(FAQ 2-2、令和7年12月更新)。

その年の取引に係る収入金額が300万円を超える場合は、区分が変わることがあります。

帳簿書類の保存があれば、原則として事業所得。

保存がなければ、原則として、雑所得(業務に係る雑所得)です。

この300万円は、所得の区分の話です。申告が必要かどうかの基準では、ありません。

必要経費になるものの例は、譲渡原価と、売却のときに払った手数料です(FAQ 2-3)。

そのほかの経費の範囲と条件は、FAQ 2-3で確かめてください。

迷ったときは

自分のケースが、FAQのどの項目にあたるか分からないときは、税務署か税理士に、確かめます。

このサイトは、税額の計算や、申告の判断は、しません。

暗号資産の法律の変更については、2026年7月15日に、暗号資産のルールを、資金決済法から金融商品取引法へ移す法律が、成立しました(金融庁)。

暗号資産の部分の施行日と、税への影響は、確認できていません。

最新は、国税庁のサイトで確認してください。

よくある疑問

年間取引報告書が、届いていません。

交換業者に、(再)交付を依頼します(FAQ 2-7)。

取引所を、複数使っています。

会社ごとに、報告書を集めます。計算書への入力方法は、FAQ 2-8の例に、あります。

ウォレットに送った分は、どうなりますか。

報告書の「移出数量」には、売却以外で払い出した数量が載ります。

自分のウォレットへの送付のほか、暗号資産そのもので支払った分も入ります(FAQ 2-9)。

送付そのものの税の扱いは、この記事では確認できていません。税務署か税理士に確かめてください。

その先で売ったり使ったりした取引は、その取引をした場所の記録で確かめます。

国外や個人間の取引は、手順3の方法です。

申告が必要かどうかは、どこで分かりますか。

人によって違います。確かめ方は、税金・法律の確認先に、あります。

ステーブルコインの税金は?

国税庁のFAQは、電子決済手段について、法人税関係の章に載せています。

個人の扱いは、確認できていません。

制度の説明は、ステーブルコインとは。暗号資産との違いと、日本での決まりにあります。

次に読む

出典(確認日 2026年10月26日)

  • 国税庁「暗号資産に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」(令和7年12月)
  • 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和7年12月)」
  • 金融庁(暗号資産のルールを移す法律の成立。2026年10月8日確認)

この記事は、誰が書き、どう確認していますか

書き手は、このサイトの運営者の、石橋ガイド(ペンネーム)です。

公的機関や各社の公式ページの原文を開き、確認できたことだけを書いています。

この記事は、国税庁のFAQ(令和7年12月版)と計算書のページを、2026年10月26日に確認して書いています。

税額の計算や、申告の判断は、書いていません。

運営者の考えは、「運営者の考え」と書いて、事実と分けています。

出典と最終確認日は、記事の中に書いています。

確認の方法と更新のルールは、調査方法と更新ルールに、運営者の紹介は、運営者情報にあります。